2014年7月16日水曜日

反ヘイト団体【男組】の大量逮捕について

 さて、ブログ再開と同時に(或る界隈では)重大な事件が発生してしまった。




反ヘイト名乗る「男組」幹部ら8人逮捕 右派系男性への暴行容疑

魚拓

http://webnews.asahi.co.jp/abc_1_001_20140716002.html




 この【男組】とやらの逮捕は予想されていた行為だ。
 今回逮捕された【添田充啓】【木本拓史】の両容疑者は過去にも捕まってる上に、今年6月11日ののりこえネットのシンポジウムでも丸切り反省の様子を見せていなかったのだから。
この辺りの問題――どちらが悪いとか手法の問題云々は、一旦脇に置く。


 それはそれとして、だ。


 前々から何度もTwitterで表明している通り、私個人としてはレイシズムには反対の立場である。
 しばき隊や男組などの圧力(実力行使)系の手法は全否定するが、人種差別反対という志だけは同じくする。
(その割に決まって『ネトウヨだ』『レイシストだ』と言われるのだが……)

 然し、今回も失望を禁じ得なかった。
 この逮捕で『やはり』と思わせ、更に『手遅れだ』と思わせたのが、当の男組と志を同じくしていた所謂カウンター諸氏の反応だ。
 以前、同様に暴力沙汰で逮捕された時も――そして今回も彼ら同調者は異口同音に
  • 『彼らの行動は、悪のレイシストを処断した正義だ』
  • 『レイシストを殴るのは悪ではない』
  • 『普遍的人権を守らない者に鉄槌を食らわせただけだ』
  • 『逮捕する警察もレイシズムを加速させる仲間だ』
  • 『我らを逮捕するより先にレイシストを逮捕せよ』
  • 『警察がレイシストどもをのさばらせているから、我々が奴らに相対しているんだ』
  • 『欧米では逆にレイシストどもが逮捕されるのに、この国はオカシイ』
などという反応を示していた。
それが証拠に、逮捕直後からTwitterでは

 #FreeOtokogumi (男組を解放せよ!)
 #FreeMenfolk (男組を解放せよ!)
 #FreeAllAntifaSoldiers (全ての反ファシズムの闘士を解放せよ!)

というハッシュタグまで作られる始末である。
クリックして見てみると良い。


更には同調者の擁護の一例として、このようなブログを取り上げてみよう。

大石規雄BLOG 低く 飛ぶ 2014年07月16日(水) 【今回の男組メンバー逮捕に関して】

魚拓



引用しよう。

 差別デモに参加してヘイトスピーチを喚き散らすことより、そうしたデモに参加しようとしたレイシストの行く手を阻み、かけていた眼鏡を取り上げて「めがねめがね~!」とからかう方が重罪であるとされ、今朝、男組メンバーや関係者8人が逮捕されたが、私はそんなことで男組を逮捕した警察はおかしいと思うので、早期釈放を仲間たちと求め、支援していきたいと思う。

 今件について、レイシストに対してより、男組に反省を求める人たちは、どうかしている。

 集団でレイシストを取り囲むのが悪いなら、集団でヘイトスピーチを喚いてきた奴らのほうが、もっと悪いに決まっている。
 ……これは一体如何様な屁理屈だろうか。
正直な話、全く理解出来ない。いや、意味は理解出来る。
然し、ある程度の年齢を重ねてきたであろう大人としては、この屁理屈に決して納得してはならないし、また容認してはならない。

身も蓋もなく言ってしまえば、叱られた子供が
 『僕より◯◯ちゃんの方が悪いコトやったんだ!僕だけ怒られるのは納得行かないよ!』
と泣き喚いて叫んでいるのと全く同じだからだ。


そこには罪を犯した者、もしくは逮捕された者への反省を呼び掛ける言葉など無い。
自分達の行為の何処に問題があったかを自省する言葉など無い。
被害を与えた者に対する謝罪の言葉すら無い。
自分達が加害者であるという意識すら無いのだろう。
逮捕された者に対し、形式的にであっても『罪を償って下さい。そしてまた一緒にやりましょう』の言葉も無い。


彼らの頭の中にあるものと言えば

  • 自分達の思想信条を絶対正義とした自己の正当性の主張
  • 司法権力無意味とし、私刑による自力救済を勧告
  • 罪状の相対化により無謬性を強弁する事での罪刑法定主義の否定
  • 警察を始めとする公権力への絶対的な不信感と批難
  • 日本ではなく欧米の基準、つまりは外的な基準への狂信にも近い信頼


という事だけではないか。


 彼らが批判した者達によって傷付けられたマイノリティ。そのマイノリティへのコミットは何処へ消えてしまったのだろうか。
マイノリティに対する差別という大きな問題さえも、この様なまるで街のチンピラ紛いの者達の衝突とそれに伴う逮捕劇により、一般大衆にとって差別問題を気にするという意識すらかき消され雲散霧消してしまうのではなかろうか。
そして残るのは、一般大衆からは見捨てられた『先鋭化して過激になった集団』だけになるのではないのか。
そんな気がしてならない。


 最後に。

彼らの『理想』とするものは一体何なのだろう。
私には、彼らが『仲良くしようぜ』を理想としているとは到底思えない。


彼らの理想郷は、『アナキズム(無政府主義)に基づいた公権力の否認による現政権の破壊』及びその後に来るであろう『自分達選民による全体主義的な独裁(または寡頭)統治』としか思えないのだ。







追記

見落としていたが、毎日新聞にも載っていたようだ。



この報道にはとても興味深い事が書かれている。
引用してみよう。

府警は16日、添田容疑者らの自宅や大阪、東京、静岡の関係先など7都府県10カ所を家宅捜索した。


関係各所7都道府県10ヶ所の捜索に当たったという事は、まさしくこの男組が単なる市民団体を超えた『各地にそれぞれ協力者のいる全国的グループ』だと認定したという事に他ならない。

という事は、男組だけではなく、彼らの資金源/情報源/協力者/以前に逮捕された時の支援者/裁判費用や弁護士費用を一時的にでも負担した金主、の存在が大きな影響を及ぼしているものと大阪府警は判断したのだろう。

そして大阪府警が動いて逮捕に至ったという事は、この逮捕劇を主導したのは俗に言う『制服組』という事になる。
過去にコイツラが逮捕された際には、警備課(公安警察)が動いていた。公安の特徴はその指揮命令系統にある。公安の場合は、東京の警察庁を頂点として各道府県警察の警備課が動く。命令決定権は警察庁警備局にあるのだ。つまり公安事例の逮捕劇では、全国何処の事件であっても警察庁が主導している事になる。
然し、今回は『制服組』が動いた。つまりは男組に限らないカウンター界隈は、公安警察だけではなく『制服組』からも監視対象となったという事だ。


カウンター活動に参加している(参加していた)人間には、もう一度良く考える事を強く勧める。



最後に、今回逮捕事例の証拠動画を提示する。



前半は逮捕時の報道で、上のABCニュースと同じだ。
然し2分15秒以降は、以前男組自身が掲載していたこの事件の証拠動画そのものである。男組はこの様な動画を『戦果』として公開していた。(この部分は行動界隈にも通じる全く同様の精神性である)