2008年12月17日水曜日

新たに拡大された、チェンマイ・イニシアティブに基づく日韓間の円建てスワップについて そにょ2~拡大の締結

第2回ー 国際法の方は待ってて下さい……orz



☆今回ので、何がどうなったの?


CMIについてはお話した通りです。その枠内で、無論のこと『日韓スワップ』の枠も設定されていました。その上限金額について以下に記します。なお、前回引用した財務省文章にもありましたが、スワップの発動条件はIMFによる融資と連動しています。逆に言えば、IMFが許可しなければ発動しないということなのです。しかし、それでは余りに酷いので『総額(上限額)の20%』までは、IMFとは関係なく発動可能としています。



拡大前・日韓スワップ 総計210億ドル(IMF未承認時 総計42億ドル)

日本 → 韓国

A1.100億ドルの USD(米ドル)-KRW(韓国ウォン)

(独自発動20% 20億ドルの USD-KRW)

A2.30億ドル相当の JPY(日本円)-KRW

(独自発動20% 6億ドル相当の JPY-KRW)

A1.A2.合計で130億ドル

(独自発動20% 合計26億ドル)

※A1.は『韓国からKRWを受け取り、日本がUSDを渡す』という形になります。以下準用。

 


韓国 → 日本

B1.50億ドルの USD-JPY

(独自発動20% 10億ドルの USD-JPY)

B2.30億ドル相当の JPY-KRW

(独自発動20% 6億ドル相当の JPY-KRW)

B1.B2.合計で80億ドル

(独自発動20% 合計16億ドル)

 

他の日本との二国間スワップは、各項目の金額が共通してるんですがね……(例外はタイ。日本から60億ドル、タイから30億ドル) まぁ、一方的な単方向スワップじゃないだけいいですが。(日本からは、インドネシアに60億ドル、フィリピンに30億ドル、マレーシアに10億ドルが単方向です)

今回の上限拡大の特色としては、IMFに連動していたスワップの一部を『非連動型』として、日本独自に設定したことにあります。



拡大後・日韓スワップ 総計550億ドル(IMF未承認時 総計430億ドル)

日本 → 韓国

A1.100億ドルの USD-KRW

(独自発動20% 20億ドルの USD-KRW)

A2.200億ドル相当の JPY-KRW

(IMF非連動の為、独自発動100% 200億ドル相当の JPY-KRW)

A1.A2.合計で300億ドル

(連動分独自発動20%+非連動分独自発動100% 合計220億ドル)


韓国 → 日本

B1.50億ドルの USD-JPY

(独自発動20% 10億ドルの USD-JPY)

B2.?(情報が出ていないのではっきりとは不明。だが恐らくA2.に等しいと思われる)200億ドル相当の JPY-KRW

(IMF非連動の為、独自発動100% 200億ドル相当の JPY-KRW)

B1.B2.合計で250億ドル

(連動分独自発動20%+非連動分独自発動100% 合計210億ドル)



総計が一気に約2.3倍に増えました。思い切ったなー。この上限拡大は2009年4月末日までの期間限定となり、その後は以前のCMI枠に戻ります。この期限って言うのは米韓のFRBスワップと同じなんですよね。かなり意味深です。もう12月も半ばですから、1・2・3・4の四ヶ月しかない訳ですよ。どーするんでしょーねー。


(12月16日追記)

うわー、言われるまで気付かなかった…… やっぱり寝ぼけて書いたら駄目ですね。

改正後の日韓スワップ総額、及び韓国から日本への上限額、修正しました。

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